アウトドアの定番の1つに焚き火があります。一昔前なら焚き火と言えば、落ち葉を集めて火を点ける時に芋を中に入れて。といったイメージの方も少なくないのでは?今や焚き火は昔の清掃・焼却のために行うものではなく、その場の雰囲気を和ませるインテリア・観賞の手段として愛好家も増えています。
今回は、アウトドア初心者の人にグランピングで是非とも体験してもらいたい、焚き火の魅力をたっぷりお伝えします。
目次
- 焚き火の魅力
- 焚き火の準備と注意点。
- 焚き火の楽しみ方
- まとめ
焚き火の魅力
日本では古来より、囲炉裏や火鉢で暖を取ったり調理をしたりと「火を囲む」文化がありました。人類が爆発的な進化の過程をたどる起点も火を使えるようになってからです。昭和の今ほど街の中が住宅で密集していない時代には、落ち葉を集めて路上で焚き火をしている、のんびりした光景もありましたが、さすがに現代の住宅事情では無理があります。それでも焚き火が廃れることなく愛好家まで存在すほどの魅力とは?
焚き火は特に冬場に好まれます。もちろん暖かいからですよね。エアコンなどの空調機器から出される温風とはまた違った暖かさが、焚き火の炎から感じることができます。見えない暖より見える暖の方が、より暖かみを感じるのかもしれません。
また、焚き火の炎も単純な赤い炎ではなく、オレンジとも黄色とも表現できる複雑な色合いをしています。人の手で作れないほどの神秘的で、不思議な透明感のある色が混ざり合い、芸術のような視覚的を生みます。それに加えてパチパチと不規則に流れる木が燃える音も忘れてはいけない要素です。定期的なリズムが全く存在しないのに、なぜか心地良い。本当に不思議な安心感を与えてくれるのが木が燃える時の炎の音です。これらの視覚的効果や不規則の調和ともいうべき音が作りだされるのが焚き火の炎です。だから人は焚き火に魅了され、焚き火に人が集まり、集まった人が普段よりも寛いだ雰囲気になれるのではないでしょうか。焚き火は単純に暖をとったり料理を作る道具だけではなく、人の心を優しくしてくれます。
昔ながらの囲炉裏。古民家の民宿では囲炉裏を求めて宿泊する人も居るくらいこのまれています。
画像引用:画像引用:https://www.kurashi-no-hotorisya.jp/blog/4seasons-things/seasonal-word/irori.html
単純明快で神秘的な炎の焚き火。見ているだけで癒されます。
画像引用:https://toyokeizai.net/articles/-/389627
焚き火の準備と注意点
薪の準備
焚き火に使う薪。グランピングに出掛ければ施設で用意してくれていることもありますが、薪の持ち込みが可能かを確認したうえで、自分でも用意してみましょう。薪は焚き火用の薪はホームセンターでも購入出来ますが、サイズが長くそのまま使えないこともあります。早めに購入して適当な長さに切り揃えるか、通販で適度な長さに切ってある薪を購入するかしましょう。
薪に使う樹の種類
暖をとるだけなら何の樹でも構いません。火がおさまってきた後の熾火(おきび)で調理することも考えたならナラやブナなどの広葉樹が向いています。販売している量や値段は場所やお店によってまちまちですが、広葉樹の薪一束約7㎏で3~4時間の焚き火が楽しめるので目安にしてください。
注意すること
購入時に袋に入っている状態だと乾燥具合が足りないことがあります。乾燥が足りないと、火付きが悪い、煙が多量に出る、「パン!」と大きく爆ぜるなどがあるので、しっかり水分が抜けている状態で使いましょう。
また、今は殆どのグランピング施設で直接地面で焚き火を行うことは禁止しています。芝生の状態や地面の土の栄養状態に配慮してのことです。そのため焚き火をする際には、専用の「焚き火台」を使う必要があります。事前に施設に焚き火をしてもいいか、焚き火台の貸し出しがあるかの確認をしてください。
焚き火の楽しみ方
焚き火を使った料理は家庭用のコンロでは出来ない料理がたくさんあります。串焼きや網焼き、ダッチオーブンを利用したロースト料理などレシピは盛り沢山。全て紹介するのに、ここでは無理がある程なので、今回は「火」そのものを楽しむ過程を見て欲しいと思い紹介します。普段から慣れ親しんでいるはずの「火」を起こしてから消えるまでをじっくり見てもらいたいと思います。
火起こし。初心者でも簡単に火起こし出来る道具は色々揃っています。何を使うにしても最初は指先程の小さな火から始まる瞬間を実感してください。しっかりと火がついたら、焚き火を楽しむ時間です。炎の揺れ、音を存分に堪能して癒されてください。
画像引用:https://jmtf.jp/takibi-hiokoshi/know-how/
熾火(おきび)。炎が鎮火した後にくる、熾火の状態。ここも見逃さないでください。小さなマグマのような状態で炎の状態に負けない神秘的な状態です。火が消えて残った熱の状態なのに力強い生命感にあふれています。
まとめ
焚き火は普段何気なく使っている火の魅力を教えてくれると同時に、心を癒してくれその場を和やかにしてくれます。せっかくグランピングに出掛けるなら、ぜひ焚き火の魅力を体感してください。